保健医療福祉の拠点
「うめとぴあ」

東京リハビリテーションセンター世田谷は、小田急線梅ヶ丘駅から徒歩５分の交通至便な場所に整備された「うめとぴあ」に建っています。周辺はかつては麦畑が広がる田園地帯でしたが、1926年に青山脳病院（現在の港区南青山で1907年に開院）が当地に移転開院してから、医療・福祉・教育関係の施設が多く集まるエリアとして発展してきました。精神科医・小説家の北杜夫（1927-2011）の小説『楡家の人びと』（1964年）には、歌人として文学史にも名を残す精神科医の父、斎藤茂吉（1882-1953）が同院の院長職を務めた往時が描かれています。1945年に青山脳病院が東京都に委譲された後は、児童精神科診療を行う都立梅ヶ丘病院（-2010）が、心の病や障害を持つ子どもとその家族の拠り所となってきました。世田谷区はこうした歴史的背景を持つ拠点の愛称を公募し、「世田谷区の理想郷になりますように」という願いが込められた「うめとぴあ」を採用しました。